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知っていますか?今年度から変わった中学観点別評価について
2021.07.10既にご存知の方もいらっしゃると思いますが、今春から中学校で新学習指導要領が実施されました。保護者として、今回評価方法の変更について説明を聞きましたが、以前よりもシンプルに、少し厳しくなる印象をもちました。ここでは、その内容について触れていきたいと思います。
(※写真は4観点時のもの)
そもそも学習指導要領では生徒が学校教育の中で身につけるべき力について、3つの観点に絞って説明しています。それは「個別の知識・技能」「思考力・判断力・表現力等」「学びに向かう力・人間性等」の3つです。
「個別の知識・技能」という事については「何を知っているか、何ができるか」という部分です。各教科で学ぶべき内容について、体系的に理解できていて、応用できるか否かも重視されます。これは主要5教科だけではなく、技術・美術や体育などスキルを身につける科目についても各自の習熟度を上げることが目標になります。
「思考力・判断力・表現力等」これは、「生きる力」の中でも特に重視されている問題解決能力に関する力と言えます。問題を見つけた時に論理的に考えて解決まで導ける力や、仲間と協力しながら問題に取り組むための表現力などの獲得を目標とします。各教科の知識や技能を問題解決に向けて有効に使えることも大切になるでしょう。
「学びに向かう力・人間性等」教科教育にとらわれない、より広い意味での人間教育についての目標です。
多様性を理解して仲間と協力する力や、自分の感情をコンロールする力、優しさや思いやりなど豊かな人間性のベースとなる資質や力を伸ばすことに重点が置かれます。また、そのために学習に主体的な態度を持つことが重視される点は忘れてはいけません。
この3つの柱に基づき、生徒に対する評価軸も変わっていくことになります。以前は学習状況評価は4観点でしたが、今年度から3観点に変わりました。冒頭に厳しくなる印象と書かせていただいたのは実はこの部分に関係しています。
学習状況評価の3観点は「知識・技能」「思考・判断・表現」「主体的に学習に取り組む態度」であり、3つの柱に対応した形と言えるでしょう。以前は、それぞれ「知識・理解」「技能」「思考・判断・表現」「関心・意欲・態度」の4観点で評価する方法を取っていました。そのため、各観点別の項目ABC評価の組み合わせのパターンが豊富で、比較的「4」や「5」がとりやすい印象でしたが、3観点になったことで一つでもBやC評価を付ける事で思いの外全体の評価が低くなることが予想されます。
現在の学習指導要領からの評価方法の変更については、文部科学省からもいくつかのポイントが示されていますが、最後に簡単にそれぞれの観点について、どのようなポイントが重視されていくのか見ていきます。
知識・技能
「知識・技能」の観点では、各教科で身につけるべきとされている知識やスキルについて、十分に習得しているかが評価の対象となります。つまりテストの結果によるところが大きいです。先生によっては、小まめに小テストをしたり、プリントの提出なども評価に加える事があるかもしれません。理科等では実験などによる評価を行うなど、教科特性に合わせた適切な評価も重視されることとなります。
思考力・表現力・判断力
「思考力・表現力・判断力」の観点では、「知識・技能」に比べてより様々な力を評価することになりそうです。各教科教育の中で課題や問題に向き合って解決していく能力や、クラスで協力しながら問題解決の糸口を見つけていく力など幅広い能力が評価対象になります。自らの思いを表現していく能力も評価されます。そのため、具体的な評価方法はペーパーテストにのみならず、例えばグループでのディスカッションや発表、レポートなど、各教科の特性に合わせて評価方法が工夫されていくことでしょう。教員によってはレポートを課す量が増加することもあると考えられます。適当に文章を書いたり、期限以内に提出するだけではここの評価は上がらないだろうと考えます。
主体的に学習に取り組む態度
「主体的に学習に取り組む態度」は現在の「関心・意欲・態度」の評価観点に対応するものですが、評価軸はこれまでとは多少違ったものとなるでしょう。「関心・意欲・態度」においては、どうしてもノートの取り方や挙手の回数など、児童・生徒の性格による部分や形式的なものによって判断することが多くなっていました。
「主体的に学習に取り組む態度」においては、さらに深い部分を見ていくことになります。各教科の内容を理解するために、児童・生徒が「いかに学習を捉え、知識を習得するために試行錯誤しているか」という部分を評価していくのです。
ノートの書き方やまとめ方、教員への質問、学校の単元に関わる家庭学習の内容についてまで評価がつく可能性があると考えています。
まずは1学期(前期)の評価を確認して、各学校の評価の特徴がわかるといいですね!
東日本ブロック 遠藤
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