名古屋市美術館で催されている「ゴッホ展　～響き合うヘレーネとフィンセント～」に行ってきました。

「美術鑑賞」などという大層な趣味はないのですが、大学生時代に一般教養科目のレポートを仕上げるために出かけた「ゴッホ展」で出会った作品になぜか魅了され、それ以来、関連のある美術展には（近くで開かれた時は）足を運ぶようになりました。

昨今のコロナ感染予防のため「日時指定予約」というのはゆっくり鑑賞するにはうってつけですし、今回平日の朝イチで予約をした私は、当然余裕をもって見ることができるかと思いきや、行ってみると開場前から美術館の周りには長蛇の列。もちろん中もかなりの混雑で、音声ガイドを片手に「人数設定が間違ってるぞ！」とプンプンしながら見て回ったのでした。

とは言え、並べられた一連の作品たちは相変わらず魅力的。
美術知識も浅く、技術的なことについては完全なド素人ですが、こういう場でお目当て以外の画家やその作品、また影響を受けたり与えたりした作品に出合い、新鮮な感覚を得たりするのも楽しいものです。今回はスーラの点描にグッと心を動かされました。

おそらく画家としてはトップクラスに有名で、その中でも、虚実問わず生前・死後のエピソードに事欠かないゴッホなのに、他の伝記などで知られる過去の偉人と比べて、圧倒的に教訓めいた逸話や名言が少ないのも私は気に入っています。

様々な分野において、偉大な業績がいつもそれにふさわしい「人格者」のものであるはずもなく、（もちろん当人は悩みながら生きていたとは言え）傍から見ると人付き合いが下手で、自分勝手で、面倒くさいヤツ。でも、ある分野においては突出した才能を発揮する。
作品そのものの魅力とは別に、ひねくれ者の私はそういう彼に親近感を覚えているのかも知れません。

昔に比べると、館内のショップで販売されているグッズもすごく豊富で可愛らしくアレンジされていて、入場しなくても楽しめる方も多いのではないでしょうか。
もしお近くに立ち寄りの際は是非、ちょっと覗いて見られることをお勧めします。

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