「こころ」
2023.08.07
この原稿がUPされる頃、おそらく夏休みの真っただ中だと思われます。皆さんを悩ます宿題の進捗はいかがでしょうか？
最近は読書感想文を必ずしも書く必要はないと聞きますが、それでも頑張っている生徒さんはたくさんおられるのではないかと思います。
今回は少し感想文に関係する内容ですが、以下の文章は絶対に引用しないでください（笑）。
唐突ですが、生成AIを使って、夏目漱石の「こころ」の感想文を作成してみました。題材の内容を知っている方も知らない方も、ご一読いただけると幸いです。
さて、どれがAIによる文章だと思いますか？
①「こころ」っていう本、読んでみたんだ。主人公の先生が、自分と周りとのすれ違いに悩んで、苦しんでた。自分でもわかんないけど、なんか心の中にもやもやした感じがある時ってあるよね。でもそんな時って、ぼくらってよく相手を責めたりするよね。
この本を読んで、そんな自分に気づかされたんだ。自分自身も含め、周りの人と向き合って、本当に大切なものを見つけていきたいって思ったよ。
②「こころ」は、自分自身や社会の中で孤立し、生きづらさを感じる現代人にとって、心の奥に眠る問題に向き合うきっかけを与えてくれる。主人公の先生は、周りの人々や自分自身の心のうごきに悩み苦しみながらも、自分自身と向き合い、真実を求めていく姿が描かれている。また、一見何事にも無関心なような人物として描かれる不良少年の藤原との交流を通じて、人間関係や孤独という問題を深く考えさせられる。
悲しみや苦しさもあるが、現代にも通じる普遍的なテーマが詰まった名作であると感じた。
③「こころ」は、明治時代の高野山に修養のために来た私立中学校の教師である主人公、先生の心の葛藤を描いた小説である。
先生は、積極的で正義感が強く、人当たりもいい好青年だが、自分の本質が分からないまま生きていることに苦悩している。
ある日、先生は銀座で出会った青年、水谷と親しくなる。水谷は社交クラブを主宰し、先生との交流を通じながら、先生が気づかなかった内面の問題に気づくことになる。やがて、水谷が起こした事件によって、先生は教え子の中でも特に秀でた生徒、奥さんの関心を集めることになる。
しかし、先生は自分自身の葛藤に立ち向かうことができず、最後には精神の均衡を崩し、死を選ぶことになる。
この小説は、明治時代のポストモダンの様相を取り込んだ、自己弁証法と自己否定のさまざまな側面を描いている。
登場人物たちは、自分の本質を見つけ出すことができなければ、人生で成功し幸福を手にすることはできないということを教えてくれる。
先生をはじめとする登場人物たちは、自分に向き合い、苦悩し、心の奥にある感情や願いを探し出すことが重要であるというメッセージを伝えてくれる。
実は３つとも生成AIによる文章でした。（聞き方が意地悪くてゴメンナサイ）
実際にお読みになられたことがある方は、登場人物に違和感を覚えたことと思います。
また、文体は生成ＡＩに対して小学生風、２００字以内、あらすじをまじえる等、それぞれに違う指示を与えていますので、味の違うものになりました。断っておきますが、生成ＡＩで感想文を書くことを推奨しているわけではありません。
何が言いたいかというと、まず、「本物を知ってほしい」ということです。
上の例はオリジナルの作品を知らずとも、文章が作成することが簡単にできてしまうという例です。
しかし、本物を知らなければ生成された文章について、訂正や修正をする事ができません。作品に触れることなく、誤った内容の文章が自身の作として流布されてしまいます。
こうしたことは今後、日常の様々な場面で起こりうることですが、本物を知らずに様々なものが生成されてしまうと、何が本当で、何が虚偽なのかわからない世界というものが訪れてしまいます。そんな時、本物を見分ける「目」が必要になってきます。
本物を知り、本物を見極める目を養うのはやはり「学習」です。
もちろんＡＩではなく、それを使う人間こそが学び続ける必要があります。
夏休みもあとわずかですが、あなたの街のスクール・ワンならまだまだ間に合います！
皆さまからのお問合せ、お待ちしております。
東日本ブロック 遠藤
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