1.教育業界で働く人のキャリアアップ・スキルアップが目指せる選択肢
教育業界で働く人のキャリアアップ・スキルアップが目指せる選択肢は主に6つあります。具体的に紹介していきます。
1-1.視野を広げるために転職する
教育業界で働く人のキャリアアップ・スキルアップが目指せる選択肢として、はじめに考えられるのが「転職」です。学校教員や塾講師などから他業界や他職種に転職するのは難しいと言われていて、なかなか踏ん切りがつかないという人もいるかもしれません。
しかし、教育業界で働いてきた人には、生徒指導で培った「プレゼン力」や成績を上げるために授業改善をしてきた「業務改善スキル」、後輩に指導してきた「マネジメントスキル」など、他業界や他職種でも活かせるスキルが身についています。そのため、習得してきたスキルが活かせる職場を探したり、自分のスキルや転職への思いを上手くアピールできたりすれば転職も可能です。
一人で転職活動を進めることに不安がある場合は、転職エージェントの利用もおすすめです。
1-2.国が設けている制度を利用する
学校教員として働く人のキャリアアップの方法のひとつに小学校から中学校、中学校から高等学校などの学校の垣根を越え、期限付きで異動できる制度があります。
異校種を経験することで各学校の文化や異校種の働き方、指導方法を知ることができます。また生徒の発達段階を理解でき、見通しを持った指導もできるので、教育者として大きくスキルアップできるでしょう。
1-3.大学・大学院に進学する
教育者としての学びをより深めたい場合は、大学や大学院などに進学する方法もあります。現在学校教員として働く人には、現職の身分を退くことなく、大学院へ進学できる制度があります。大きく分けると、都道府県が行っている「長期研修制度」と、文科省が行っている「大学院修学休業制度」の2つ。それぞれ利用条件や制度の内容が異なっていますが、長く教育者として働く人のスキルアップ、キャリアアップとしては良い制度です。
気になる方は、お勤めの都道府県のHPや文科省のHPにて確認してみてください。
1-4.教室長(スクールマネージャー)になる
教育業界で働く人のキャリアアップ、スキルアップとして、学習塾の教室長(スクールマネージャー)も良いでしょう。塾講師の場合、関わりを持つ生徒数も限られますが、教室長は教室運営も担うため、教室の生徒全員と関わることができます。加えて、アルバイト講師の育成や保護者対応なども担うことから、マネジメントスキルも高まります。
身につく能力が高い分、コミュニケーション力や提案スキルなど、求められるスキルも高いですが、特別な資格は必要ありません。そのため、誰にでもチャンスがある仕事です。
他にも教室責任者やエリアマネージャー、学習塾本部での勤務など、学習塾をフィールドにしたキャリアアップの方法は多数ありますので、教育業界で働く方は、キャリアアップ・スキルアップの選択肢として覚えておくと良いでしょう。
1-5.個人塾を開業する
自身の教育理念を貫きながら、自由に指導したい場合には、個人塾を開業するという方法もあります。個人塾の開業にはメリット・デメリットがありますので、それらを理解した上で開業するのが望ましいでしょう。
一番のメリットは、自由度が高いこと。指導方法や経営方法に関わるすべてを自分で決められます。決定権が自分にある分、集客や開校準備などもすべて自分で行わなければなりません。経営に携わったことがない場合は、開校に必要な準備や流れを理解するところから始まるため、非常に労力が必要になります。開業後、安定的な経営を実現するためには、指導力以外にもさまざまなスキルが求められることを念頭に置いておくことが大切です。
1-6. キャリア・スキルアップの両方が叶うフランチャイズ経営に挑戦する
個人塾を経営するには不安が多いけれど、キャリアアップやスキルアップとして経営に挑戦してみたいという人には、フランチャイズで学習塾を経営するという方法もあります。個人塾の開業と同様、メリット・デメリットがありますので、ご自身に合った方法を選択するのが重要です。
フランチャイズ塾を開業する一番のメリットは、企業のサポートを受けられること。ブランド力や指導ノウハウを共有してもらいながら、物件選びや集客のコツなど、経営面のサポートも受けられるので、未経験でも経営に挑戦しやすくなっています。
デメリットは、個人塾に比べると独自性を制限されてしまうことや、多くの資金が必要になることです。フランチャイズの塾では、使用する教材や実施するキャンペーンなどが統一されている場合がほとんど。そのため、独自の教育理念や指導方針で経営を行いたい人には、厳しい環境でしょう。個人塾に比べて多くの資金が必要になるのは、フランチャイズ加盟に伴う、初期費用やロイヤリティなどを支払わなければならないためです。